入局希望の方へ教授・医局長からのメッセージ

教 授

土井田 稔

(1)整形外科学について

整形外科学は、全身の運動器の疾患や外傷を扱っており、小児から高齢者までの幅広い年齢層の患者さんを対象として診断と治療にあたっています。近年の超高齢化社会においてますます重要となっており、いずれの病院においても最も必要とされる診療科の一つです。また、救急医療においても外傷患者の診断と治療において中心的役割を担っており、一般臨床医として必ず研修しておくべき臨床分野です。岩手医科大学整形外科専門研修プログラムでは、大学病院を含め岩手県全域の県立病院や日赤病院などの連携施設で研修します。最も特徴的な点は、いずれの研修病院においても手術件数が多いため、研修期間に数多くの症例の経験を積むことが可能な点です。1人でも多くの患者さんの健康寿命を延ばすために整形外科学を研修して頂きたいと思います。


(2)教室の特徴

岩手医科大学整形外科学講座は、2025年には開講90周年を迎えます。整形外科学の教室としては、私立大学ではありながら北海道大学、東北大学や大阪大学などの旧帝国大学に先駆けて開講した全国でも有数の伝統を持つ教室です。一方、この伝統に縛られることなく、教室のスタッフの先生方は、ほぼ全員が海外留学や国内留学を経験し、岩手医科大学に最新の技術や知識を取り入れて診療に活かしています。日本国内でも医師数不足が顕著な岩手県ですが、整形外科は大学だけではなく、県内の連携・関連病院のスタッフが質・数ともに充足しているために、希望に応じて海外留学を経験することが可能な岩手医科大学の中では数少ない診療科の一つです。岩手県内だけでなく、全国区での活躍を希望する先生は、岩手医科大学整形外科学講座の一員になって下さい。整形外科なら若い時の夢は必ず叶えられます。

医局長

佐藤 光太朗

岩手医大整形外科学講座は開講昭和10年と、東北・北海道地方の中では最も歴史がある教室です。平成26年、土井田稔教授が就任されてから医局スタッフも一新され、若く活気のある医局員で構成されていますが、岩手県の医療ニーズに応えるにはまだスタッフ数は充分とは言えません。入局者は卒業後すぐに入局して大学院入学する医局員だけでなく、初期・後期研修先の病院で整形外科に興味を持ち、研修を終了してから入局する医局員も多くおり、他大学出身の医局員も多数在籍し活躍しています。また希望する若い医局員には国内・国外留学へのサポートも行っています。昨年度は千葉先生が米国emory大学に留学、松浦先生が聖隷浜松病院に国内留学をおこないました。

医局では各種学会活動への参加の他、サッカーJ3リーグ「いわてグルージャ盛岡」、ジャパンラグビーリーグワン「釜石シーウエイブス」バスケットボール岩手ビッグブルズなどプロスポーツチームの帯同チームドクター活動、高校野球大会の医療サポート、県内各種スポーツ大会のサポートドクターなども行っています。日整会では野球大会に2大会連続で出場が決まっています。また医局内ではゴルフが盛んです。

学生・研修医・大学院生に対しても希望者や発表演者には各種学会参加へのサポートも行われており、入局説明会も常時行っていますのでお気軽にご相談下さい。

チャンスとニーズに溢れた岩手医大整形外科で自分の能力を存分に活かしてみませんか?皆様の入局を心からお待ちしています。

猪狩奨学基金

当教室には、教室の国際化に貢献した同門会員の優れた研究論文に対して、奨学金を授与する奨学基金制度があります。奨学基金役員会で、前年度に掲載された英語論文を審査し、受賞者を決定し、奨学金を授与しています。

専攻医からのメッセージ

専攻医

髙橋 純貴

私が整形外科に興味を持ったのは学生時代の病院実習でした。その理由は先生方が楽しそうだったから。まだちょっとした医学知識が乗っかっただけの学生の私にはそれしか分かりませんでしたが、きっかけとしては十分でした。そこから少しずつ整形外科という領域に足を踏み入れるようになり、その疾患の多彩さ、治療の選択肢の多さ、年齢層の幅に驚きました。例えば整形外科が扱う領域は骨、軟骨、筋、靭帯、神経といった運動器を作るすべての組織です。また新生児から高齢者まで全ての年齢層が対象となり、治療に関しても保存療法と手術療法の両方を絶妙な塩梅で駆使して行きます。その誰一人として同じような症例のいない無数の患者さんに対して自身の知識や経験を駆使して試行錯誤しながら治療していく、その自由度の高さは整形外科ならではだと思います。その先には患者さんからの「また歩けるようになるとは思わなかった」「こんなに動くようになったよ」「痛くなくなった」と言った感謝の言葉です。そういう風に、自分の努力によって誰かの生活を豊かに出来るのはとても幸せなことだと思います。
岩手医大整形外科は創設から90年近くの非常に歴史の深い講座です。それ故に、その経験と実績を元に私たち専攻医を手厚くサポートしてくれているように思います。例えば岩手県は非常に広い県で県内各地に20以上の研修病院を持ち、研修先としてそれらを選ぶことができます。各病院には数多くの症例が集まり、また指導してくださる専門医の先生も数多くおられ、経験する症例には困らないと思います。また社会人大学院の制度を使うことでフレキシブルに研究を進めることが出来ます。例えば私は医者3年目の年に大学院へ入学しましたが、私の同期の整形外科医は研修医1年目から大学院に入学し一足先に研究を進めています。無理なく専門医を取得でき、自身の人生設計に合わせて臨床や研究を進められることが当大学の整形外科の良いところではないかと思います。
将来の専門科に迷っている皆さん、選択肢に整形外科を入れてみませんか。きっと楽しいはずです。将来岩手で働こうか迷っている皆さん、岩手医大整形外科は若手も働きやすい環境だと感じます。少なくとも私はそうです。皆さんの入局を楽しみにしております。

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