特 徴

朝のこわばりや手足の関節の腫れ、痛みは関節リウマチからくる症状かもしれません。関節リウマチは関節の滑膜炎を首座とした全身性炎症疾患であり、いまだ原因不明ですが遺伝的素因と環境因子によって誘発される自己免疫性疾患です。関節リウマチの治療は2003年に生物学的製剤が発売されてから急速に進歩しつつあります。それまでの治療では関節破壊を抑えることができず、痛みを和らげることで精一杯でしたが、現在では早期診断、早期治療が可能となり、適切な薬剤を選択することで関節破壊を防止しうる疾患となりました。岩手医大整形外科では毎週木曜日に内丸メディカルセンターにて大竹助教が関節リウマチおよびリウマチ類縁疾患の診療を行っております。手術が必要になった場合は矢巾町の大学病院で入院して行うことになります。他院やクリニックで既に関節リウマチ治療を行っている場合は紹介状をご持参ください。また学会等で不在のこともありますので、受診を希望される際には事前に電話等でご確認頂けると確実です。

主な疾患・治療法について

関節リウマチ、リウマチ類縁疾患(リウマチ性多発筋痛、RS3PE症候群、脊椎関節炎)の診断を行い、薬物療法、リハビリテーション、装具療法、手術療法を選択・組み合わせて診療を行います。薬物療法はMTXを中心とした抗リウマチ薬を患者さん一人一人の病態や病勢に合わせて使用します。従来型の抗リウマチ薬で無効な場合は生物学的製剤や分子標的薬を使用します。薬の効かない患者さんや一定の効果があっても、残存する関節炎や変形を起こした関節に対しては手術が必要になることもあります。手術は頸椎を主とした脊椎固定手術や手関節形成術、手指の腱断裂に対する手術はそれぞれ脊椎グループ、手外科グループと協力して行い、下肢の人工関節置換術、関節固定術等は関節グループと協力して行っています。リハビリテーションや装具療法はリハビリテーション部と協力して対応致します。

所属医師